サンカクシャ

スタッフダイアリー

2023.10.23

ひとり芝居は大変

舞台芸術を鑑賞していて「反応」について考え始めている。
私はよくお芝居を見ることが多い。先日、役者同士のアフタートークを聞いていて面白かったのは、セリフを発するとき「自分からは何もしていなくて、相手役が視界に入ったから、こういう変化を及ぼした」という言葉だった。
ストーリーの進行に合わせて、役者同士が台本で決められたセリフを喋っているはずだけど、書いてある通りにセリフを喋りました、ではなく、相手の存在や行為に「反応」するように喋っているのだと。日常生活でも無意識にリアクションするのだから、つくりものであるお芝居づくりにも、当たり前といえばそれまでだけど。

なぜこれが気になったかと言うと、まず疲れ切った若者は反応が悪いなと思って。
反射はいいのだけど、反応がニブイ?それは辛いことや悲しいことを感じないように、殻が厚くなっているためなのかもしれない。
私自身も疲れているときは、ときめいたり興味を持ったりするアンテナをしまいこんで、エコモードでいる。少し休んで元気になれば、またアンテナを使って、面白そうな場所をかぎつける。

そして反応するのは受動的であると同時に、能動的である。相手からの影響を受けるには、それなりに周りを観察する必要がある。
だから周りに応援してくれる街のひとがいても、受け止められなければ、反応できない。

受け止めるにはどうすればいいのか?ひとや自然、周りからのエネルギーをもらうには?
これからの人生、辛いことも悲しいこともあると思うから、傷つくことはあると思う。もちろん、嬉しいこともたくさんある。
悲しいことは最小限に、あたたかいことは最大限に受け止められる、そんな都合のいい思考回路に、どうやってたどり着くのだろう。


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ライター

宮本 緑

社会サンカク事業担当

スタッフダイアリー

2023.10.23