サンカクシャ

スタッフダイアリー

2024.03.04

シゴトは社会との窓

駒込にある、コミュニティ花屋komatokamoに行ったときの話である。
オーナーの満香さんは、コンサル業をしながら、念願のお花屋さんを2022年12月にオープンした。
コンサルタントとお花屋さん、ふたつを並行させるのは大変そうだ。週末は満香さんがいるので2名体制だけど、平日はスタッフがワンオペということなので、サンカククエストとして何かお手伝いできないかご相談中。

その打合せでうかがった話が心に残った。
「花屋が本業ではなく手段として」運営している。

たしかに本気で花屋を経営するなら、大手と戦うことになる。そうではなくて、暮らしに花が添えられてちょっと心が潤うような体験を、街にひらかれた場所で提供したい。
だから、満香さんの想いが形作ったものが花屋で(それは植物がお好きだったから必然だけど)、まだ進化の途中というお話だった。
たしかに、店内には植物だけでなく、提携先のひとが丁寧につくった野菜もアクセサリーも並んでいる。これからお店を改装しながら、コンテンツをどんどん増やす計画もある。

それを若者と一緒に聞きながら、シゴトは生き方そのものが顕れるものなんだと納得してしまった。
花屋として世の中に見えているシゴトは窓のようなもので、その窓を通して、満香さんをたずねてくる人がたくさんいるんだろうなと。
もしかしたら、この場合のシゴトは「業(ナリワイ)」と言い換えられるかもしれない。

お金を稼ぐために仕事は必要だし、自分の好きなことを仕事にするのは簡単ではない。仕事とプライベートは分けて、自己実現する人もいると思う。
いきなり高望みするより、とりあえず社会経験しておいでとサンカクシャの若者に言うこともある。
でもやっぱりいつかは、「こうありたい」と思えるようなシゴトを見つけてほしい。

この日の満香さんの爽やかな表情を、一緒に来てくれた若者も魅力的に感じてくれたらいいな。


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ライター

宮本 緑

社会サンカク事業担当

スタッフダイアリー

2024.03.04