スタッフダイアリー
2024.04.29
家族じゃないから
ちょっと自慢してもいいですか。
仕事体験サンカククエストの現場に顔を出したときのことだ。
ひとりでも大丈夫かなーと思うと、最初の受け入れはスタッフ不在でお任せして、あとで様子を見に行くということは稀にある。
今回も合流してから「ひとりでも平気そうだね〜」と話していたら、若者から「でも宮本さんが来てくれると安心する」という言葉をもらった。うれしい。
「授業参観みたいな感じ?」と聞くと、どうやらそうではないらしい。
親が来る学校行事は、確かになんだか気恥ずかしい。
あとで何か言われるかも、とか思うと変なところを見せられないと気を張るのかもしれない。挙げ句の果てには、親には来てほしくないという気持ちになるのかも。
もしかしてそれは、周りと比較されたり、「できる」ことを前提にした視線を感じたりするから。
いい意味で、サンカクシャのスタッフは血もつながってない。なんなら他人だから、若者もスタッフも割り切っていられる。
できなくても怒らないし、評価しないし、かっこいいところを見せる必要もない。
だって最終的に自分の人生を背負うのは、その若者本人だから。変わってあげられない。
もちろん家族も同じで、家族だから子どもを幸せにできるなんて保証もないし、そんなに親も強くないと思う。
だからこそ家族だけで支えるのではなく、学校や街や職場、社会で支えようよって話になるんだよね、きっと。
でもそんなこと言って、私は家族みたいに若者を心配するときもある。喜びは分かち合いたいし、悲しいときはかなしい、ムカつくときはムカつく。
都合いいなーと思うけど、それが程よい距離感なんだと思う。
そんなゆるさで安心してもらえるなら、役得である。
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ライター
宮本 緑
社会サンカク事業担当
スタッフダイアリー
2024.04.29