活動報告
2025.01.25
サンカクシャの若者がサンカクシャのスタッフになる!~若者スタッフオーディション開催~
サンカクシャが発足して5年。
これまで約500人の若者に対して居場所、仕事、住まいのサポートをしてきました。
組織も大きくなり、サンカクシャを利用する若者も増えていく中で、1年程前から、「サンカクシャで働きたい」と言ってくれる若者が増えてきました。
何故、サンカクシャで働きたいのかを若者に聞いていくと皆それぞれの理由がありました。
①サンカクシャのスタッフになって今よりもっと良い居場所を作りたい。
②サンカクシャのスタッフなら俺(私)にも出来る気がする。
③当事者経験を活かして目の前の若者の助けになりたい。
以前から若者がサンカクシャで役割を持つことがその子自身の成長に繋がることや他団体の事例から若者がスタッフになっていくことの意義は十分にあると感じていました。
タイミングよくヨルキチのスタッフを応募しようとしていたのも重なり、サンカクシャとして初めて若者からスタッフを採用することにしました。また採用するに当たって、一般的な就職活動であるような書類選考、面接だけで合否を決めるのではなく、より若者の良さを出して貰えるような採用のプロセスを考え決定しました。
タイトルは「若者スタッフオーディション」
まず一次選考は書類審査。
応募期間を2週間として、応募資格としてパワーポイントでまとめた自己PRを提出してもらうことにしました。
この段階で億劫になる若者が増えて応募総数0人も予想していましたが、スタッフになりたい気持ちが強い若者が続々と応募してくれました。
書類審査を突破した若者には合格通知のメールをして、合格者には2次選考の案内。
二次選考の内容は提出してくれた自己PRを発表。
会場は若者に馴染みのあるサンカクキチでは無く、一般社団法人Arc&Beyond(アークアンドビヨンド)さんのオフィスが入るソニーシティ品川のCreative loungeを使用させて頂きました(Arc&Beyondさんありがとうございます)。
立派な会場の為、普段緊張なんてしないと強がっていたサンカクシャの若者も出番前に何度もトイレに行っていたり、会場内を意味も無くウロウロしていました。
自己PRは持ち時間5分で発表。事前に発表内容を細かくメモしてきた若者もいれば、ぶっつけ本番で挑む若者もいましたが、皆、自分の色を出した素晴らしいプレゼンでした。
自己PRを終えるとスタッフ(審査員)との質疑応答。
「普段連絡を返すの苦手だと思うけど、スタッフになったらどうする?」
「スタッフになりたい理由をもう少し明確に教えて欲しい」
などなど厳しい質問も随所に飛び交い、若者も少しタジタジしていました。
また、今回はサンカクシャのスタッフだけでなく、Arc&Beyondさんの社員さんもオーディエンスとして若者のプレゼンを拝見してくださり総評をして頂きました。総評後は会場にいた皆で交流会も行い若者もようやくここで笑顔が見られました。
そしてこの自己PRの翌日は三次選考と称した体力テスト。
やはり若者支援にはどうしても物理的な体力が伴うので、その力を観たい!
というのは全くの建前で、例え運動が出来なくても、こういう場で真剣に取り組めるかどうかを観ていました。
競技は握力や反復横跳び、シャトルランなどの学生時代のスポーツ測定に馴染みのある運動を皆で全力で行いました。皆スタッフの座を争うライバルでありながら、応援の声掛けをしていて、最後は汗をかきながら皆でお互いの健闘をたたえ合っていました。
計2日間のオーディションを終えて審査は難航しました。
プレゼン資料が良かった若者、スタッフになったらやりたいことが明確だった若者、体力テストで活躍してくれた若者、若者それぞれの色があり、既存のスタッフ間でも様々な意見があったのも事実です。
最終的には、若者1名に絞り、TikTokアカウント「サンカク相談室」で配信をして合格者の名前を読み上げました。
名前を読み上げられた若者は配信にもそのまま出演し、採用を勝ち取った今の気持ちや今後の意気込みを話して貰いましたが、とても喜んでいました。
今回、見事合格を勝ち取った若者を選んだ要因としては、二次選考のプレゼンでトップバッターだったにもかかわらず、スタッフになったらやりたい事を明確に伝えられていた点、得意なこと、苦手なことをはっきり言えていた点などでした。
そして12月から、合格を勝ち取った若者のヨルキチへの出勤が始まりました。
まだまだ不慣れな部分もありましたし、緊張もしていたと思いますが、見事にやり遂げてくれていましたので、ここから一緒に頑張っていけたらと思っています。
若者からスタッフになるということは、責任もつきまといます。これまで通り利用者の一人としての過ごし方とは変わっていきます。他のスタッフと自分を比べて落ち込むこともあるかもしれません。
それでも彼には他のサンカクシャのスタッフが誰も持っていない武器があります。
それは、「若者でもありスタッフでもあること」
彼は、今まさにサンカクシャを利用している、利用しようと考えている若者の気持ちに一番近い気持ちを持っているはずです。
偉ぶらず、奢らず、その気持ちを大切にしてくれたら今後すごく素敵なスタッフに慣れると思います。
だからこそ、彼に負けじと既存のスタッフもより一層頑張ります。
若者たちの「いま」と「これから」を、サンカクシャと共に応援してくれる方を大募集!
以下の方法より、活動にあなたもサンカクしませんか?
🎁 サンカクシャを支えるウィッシュリストを公開中!
🙌 寄付で応援!単発・自由な金額設定から、ご支援いただけます!
✉️ 活動の様子をまとめて配信中!メルマガ登録はこちら↓
ライター
寺中 湧飛
活動報告
2025.01.25