サンカクシャ

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活動報告

2021.06.21

「見守ってほしい」と思える人に出会うことが、若者の背中を押す。

サンカクシャには、まずはスタッフやサポートしてくれる大人と信頼関係をゆっくり築いている若者や、進学や就職など、自分の将来に向き合い社会へ一歩踏み出している若者など様々な段階の若者が幅広く活動を利用しています。

今回は、就職で苦戦しつつも社会へ一歩踏み出している若者たちについてお話したいと思います。

就職活動をしたり、働き始めてすぐの若者たちから「なんとか就職しました~」と連絡が来ると一緒に喜んだりしますが、その数カ月後に「辞めました…」「ハローワークってどんなところですか?」と連絡が来たり、こちらから最近どう?と様子を伺うと「もう無理っす」と返事が返ってくることがそこそこあります。

そして「とにかく早く再就職しなきゃ…」という気持ちからか、さらに話を聞くと「もう次は見つけました!」と言うので、よくよく聞いてみると継続性や条件など、本人と合っているのか…?、本当にその会社で大丈夫なのだろうか…?と、こちらが心配になりつつも本人は「とにかく次!」と勢いづけて突っ走ろうとしていることがあります。

 早々と辞めて背景には人間関係などがありますが、若者自身、選んだ進路を一歩目の選択として長期的に生きていくとコアが見つからずモヤモヤしながら過ごしていることが要因としてあるかなと感じています。
なので、再度立ち上がってもモヤモヤは解消されず、都度その場をつないでいるような動きで生きていっているなと感じています。

私たちはそんな若者たちが感じているだろう焦りや、コンプレックスを背景にあわてて見つけた目標に対しては、一旦立ち止まって本人と一緒に考える時間をとっています。
なぜその仕事をするのか、どんな生活なら続けていけそうか、その先を見据え、本人が心からしっくりして目指せそうな目標を一緒に探して、若者自身が目標を設定するようにサポートしています。

先日のこと。

若者から、仕事を辞め今後どうしていったら良いか相談をもらい、私と就職相談のプロのスタッフを交えての面談をセッティングしました。
しかし当日になると、「なんだかんだ仕事決まりました!」とその場で事後報告をもらいました笑

じゃあその日解散!笑
とはせず、若者が考えていること、状態などを聞きながら、ゴールに向けて急いで引っ張る支援ではなく、あくまで「自分で気持ちを決めるまで」「雑談をする時間」の中でその新しい仕事に感じることであったり、その先の未来の話だったりを談笑しました。

すると、自分の話を親身に聞いてくれること、本当に悩んでいることに寄り添ってもらえることから、「〇〇さんみたいな大人になりたいです!」という言葉が若者の口から出て、就職先の内容を超えて、自分が「こうありたい」という姿を描けるようになってきたようでした。

自分のことを「見守って欲しい」と思える人に出会うことで、その先に困難があっても自分に自信を持って、自分で決めていけるようになる。

 若者にとって新たな出会いは信頼できる人が増えたことに繋がりました。

今でも継続して仕事の様子を伺っていますが、本人は日常的な愚痴をこぼしつつも、自分の未来にむけて日々邁進しています。

自分のことを見てくれる〇〇さん、お世話になった〇〇さん、というような、自分の中での代替不可能な人として残る恩人ができると、嫌なことがあっても、その人に相談しながら「働き続ける」「諦めないでもう一回頑張ろうともがく」ことができるようになると感じています。

この人に相談して前を向いて頑張りたい!と思える関係性を作れたことが何より嬉しかったです。

サンカクシャには気軽にできる範囲で若者に力を貸してくれる「オトナリサン」というサポーターコミュニティーがあります。スタッフだけではなくオトナリサンと一緒に若者の変化を見ていけたら、私たちは嬉しいです。若者たちにとってもいろんな大人がいるんだな、ということを知る良い機会にも。

そして何より、若者が「自分のことを見てくれている人がいる」と実感することが、社会に大きな一歩を踏み出す勇気となるのではと考えています。

この活動は独立行政法人福祉医療機構様の「WAM助成(モデル事業)」を受けています。助成団体様ならびに寄付者の皆様に厚くお礼申し上げます。


若者たちの「いま」と「これから」を、サンカクシャと共に応援してくれる方を大募集!
以下の方法より、活動にあなたもサンカクしませんか?

🎁 サンカクハウスを支えるウィッシュリストを募集中!https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/AYMLR0DLWHJD

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ライター

坂本 竜作

個別支援担当

活動報告

2021.06.21